1ビットオーディオと従来のデジタル記録方式(PCM)の違い

広く普及しているCDは音をディジタルで記録している。記録方式は(PCM)(Pulse Code Modulation)で、4万4千100分の1秒毎に音をサンプリング(符号化)してその音の大きさを16bitで量子化している。16bitというのは2x2x2x2xというふうに16回掛けて得られる数(65,536)で音の大きさを表す事が可能、扱えるダイナミックレンジは約96db、4万4千100分の1秒毎にサンプリングするので扱える音域はその半分の22KHzまで。

※表現出来るダイナミックレンジはおおむね量子化ビット数x6dB

高音質と言われたCDに収録可能な周波数帯域やダイナミックレンジは自然界のそれに比較して充分ではない。

これまでの一般的な常識では「8bitよりは16bit、16bitよりは24bitの方が音の大きさを表現する数字が大きくなり、大きなダイナミックレンジを得られ、総じて音が良い。」と言われていたが、ΔΣ変調を応用した「高速標本化1ビット符号化」方式では量子化ビットは1ビットの2値(ゼロか1)しかないがサンプリング周波数を充分高くして時間分解能を上げる事によりダイナミックレンジを確保、時間分解能、ダイナミックレンジ、周波数帯域のすべてに優れ、原音と比較して非常に良い音の再現性を実現している。

 

SACDはサンプリング周波数2.8MHzの1ビット・オーディオ。

1ビットオーディオコンソシアムの推奨するWSD規格だと、その倍の5.6MHzやさらに倍の11.2MHz、さらに22.4MHzのサンプリング周波数も選択可能。(市販品だと2010年現在、コルグのMR1000、MR2000がWSD規格の5.6MHzに対応している)

1ビット・オーディオに関する技術的な詳細は、実際に録音機を販売しているメーカーサイト等を参照してもらうとして、ごくごく簡単に言えば、ΔΣ変調された1ビット・オーディオは従来のPCMのサンプリング周波数より遥かに早い周期で音声信号をサンプリングし音の大小を、過去に対して

現在の音圧が上がってるか?下がっているか?だけを1ビットのデジタル・パルスの密度(濃淡)で表現する方式。

尚、以上は大阪芸大卒の文科系レコーディングエンジニア "mu- " による解説です。理科系の詳しい解説は図書館にて調べるかグーグル等で検索されるのが良いかと思います。以前はSACDを製造販売しているSONYのWebに諸々の解説が載っていたのですがどうやら最近は無いようです。(見つかりません)以下は2010年7月にグルって出てきたページ、わかりやすそうな解説ページにリンクをはっておきました。詳しく知りたい場合はそちらを参照して下さい。

ウィキペディアにもΔΣ変調や1ビットに関する記述がある。

1bi Recorderを販売しているKORG 社にも解説ページがある。

1bitアンプを製造販売しているシャープのページにpdfで詳しい解説(論文)がある。

ウィキペディアにあるDSDの解説ページ。1bitAudioについて分かりやすい記述がある。

SONYのSACDの解説ページにもわかりやすい記述がある。http://www.super-audiocd.com/aboutsacd/